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⑦トヨタの自工程完結をオフィスで使いこなすポイント(2)

次は
 「最終的なアウトプットイメージ」を描くこと。
そして、
 上司や他部署などの仕事の依頼者と共有することです。


仕事を委ねられ、
やってみたら、
 上司から「こんな仕事をお願いしたわけではない」
 と言われてしまった。
一生懸命にやったのに、
 けんもほろろで突き返されてしまった。


こういうことが、起きていないでしょうか。


これは、
 「最終的なアウトプットイメージ」が
  共有されていないことが原因です。


上司も伝えていなかったし、
 部下も聞いていなかった。
しかし、
 それによってやり直しというロスが発生してしまう。
大きく生産性を下げてしまいますし、
 上司も部下もがっかりということになります。

「最終的なアウトプットイメージ」の難しさは、
 共有できているだろうと勝手に思い込んでしまうことが、
 往々にしてあることです。
ところが実際には、
 異なる「最終的なアウトプットイメージ」を持ってしまっていたりする。

例えば
 上司から「ある車の過去五年間の販売台数推移を知りたいので、
 グラフにしてほしい」と依頼されたとします。
部下は早速作業に着手して、
 すぐに五年間の年間販売台数の変化がわかるグラフを作成しました。

ところが、
 「これじゃあ、役に立たないよ。
  月別に見て販売台数がどう変化しているかが知りたかったんだ」と上司。
部下は
 内心「最初からそう言ってくれよ」となるわけです。


部下にしてみれば、
 すぐに依頼に対応している。
喜んでもらえるとは思っても、
 怒られる筋合いはないと思っている。
年別のグラフを作成するほうが、
 もちろん作業はラクなので、
 上司に確認もせず仕事を進めたのです。
「最終的なアウトプットイメージ」がずれていたから、
 こういうことが起きたのです。

上司にすれば、
 「そのくらい当然わかるだろう」と思っている。
しかし、
 そうではないのです。
だから、
 きちんと「最終的なアウトプットイメージ」を部下に伝えないといけない。
正しく共有できていることを確認しないといけない。
実際には、五分、一〇分、手間をかければできる話です。

それこそ昔ながらの
 「一を聞いて一〇を知る優秀な部下」を上司は
 期待しているのかもしれませんし、
 自分もそうやってきた、と思っている上司も多い。

もっと言えば、
 間違ったことをして学びを得るということが、
 部下にとっての教育になると思い違いをしている上司もたくさんいる。

しかし、
 こんなことをしているから、
 生産性が高まらないのです。
最初から
 「最終的なアウトプットイメージ」が正しく共有されていれば、
 防げる話です。
そして部下はせっかくやったのに怒られ、
 うまくいかなかった理不尽さに、やる気をなくしていくのです。

「最終的なアウトプットイメージ」を共有するときのやり方は、
 大きく四つあると思っています。

 ・口頭
 ・文字
 ・図表・写真
 ・実物


口頭で伝えるよりも
 文字や図表、写真などで伝えたほうが、
 イメージが伝わりやすいことは多々あります。

資料作りなどは、
 その典型でしょう。
仕事を指示する上司やリーダーは、
 その手間を惜しんではいけません。
また、
 もし、「最終的なアウトプットイメージ」を
 正しく認識できる実物のようなものがあるのであれば、
 それを見せるのがいちばん早いでしょう。

20170128完結C


しかし、
 「最終的なアウトプットイメージ」はいつもはっきりしている、
  というわけではありません。
 時には、
  「最終的なアウトプットイメージ」がぼんやりしていることもある。
ところが、
 会社というところは、
 そのままそれをはっきりさせることなく、
 「とりあえずやってみよう」となることが少なくないのです。

多くのケースで、
 これではうまくいかない。
「最終的なアウトプットイメージ」が理解できていないということは、
 それを実現するための段取りも考えられないということだからです。
したがって時間配分もできない。

そして、すぐにアウトプットの作成にとりかかってしまうケースでは、
 「目的・ゴール」も聞かずにやっていることが少なくありません。
目的やゴールを理解せずに、
 どうして正しい仕事ができるでしょうか。


「最終的なアウトプットイメージ」は、
 鮮明とはいかなくても、できるだけ明確にする努力をしないといけません。
「とりあえずやってみよう」の見切り発車は、
 やり直しや作り直しを生み、
 きわめて効率の悪い仕事になる危険性があります。

そして「最終的なアウトプットイメージ」が理解できたら、
 次にやるべきは、すぐに行動に移ることではありません。
「プロセス/手順」を考えることです。
これが、次のポイント3になります。
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