誰でも「伝わる」5つのテクニック

佐々木圭一さんは「強いコトバ」をつくる技術として以下の5つの方法を紹介しています。


1.サプライズ法

伝えるコトバに驚きワードをつける方法です。具体的には「(語尾に)!」「あ、〜」「そうだ、〜」「実は、〜」「すごい、〜」など、ちょっとだけ相手の気を引くコトバを付け加えるだけで、印象深いコトバをつくることができます。

<レシピ>
1.伝えたいコトバを決める
2.適したサプライズワードを入れる

たとえば、

「なんと、たとえ話が上手くなる!」
「あ、ドーナツ食べよ。」
「そうだ 京都、いこう」(JR東海の広告より)


2.ギャップ法

伝えたいコトバのスタート地点を下げ、言いたい意味にギャップをつくる方法です。いわゆる「落としてから上げる」方法です。伝えたいコトバと逆の意味になるコトバを挿入します。

<レシピ>
1.最も伝えたいコトバを決める
2.伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる
3.前半と後半が繋がるよう、自由にコトバを埋める

たとえば、

「話下手な人こそ、たとえ話が上手くなる」
「やめたいけど、やめられない!」
「お前の為にチームがあるんじゃねぇ、チームの為にお前がいるんだ」(漫画『スラムダンク』より)


3.赤裸裸法

自分の肌感覚に素直になる方法です。自分の体の反応を表現する、普段言わないようなちょっと恥ずかしいフレーズを加えることで、印象深い表現になります。

<レシピ>
1.最も伝えたいコトバを決める
2.自分の体の反応を赤裸々にコトバにする
3.赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる

たとえば、

「身の毛もよだつほど、上手いたとえ話」
「心がムズムズする、君に会いたい」
「手の震えが止まらない、本当に嬉しい」


4.リピート法

コトバを繰り返す方法です。私たちも普段無意識に使っており、最も簡単につくることができます。

<レシピ>
1.伝えたいコトバを決める
2.繰り返す

たとえば、

「たとえ話が上手く、上手く、上手くなる!」
「うまい、うますぎる!十万石まんじゅう」(埼玉県名菓「十万石まんじゅう」CMより)
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、、、!」(アニメ『エヴァンゲリオン』より)


5.クライマックス法

伝えたい相手に、これから重要な話が始まる、聞いておかなくてはと思わせて話に注目させる方法です。クライマックスワードの後に少しの間を設けると効果的です。

・クライマックスワードの例
「これだけは覚えてほしいのですが、」「あなただけに教えますが、」「3つのコツがあります。1つ目は・・・」など

<レシピ>
1.いきなり伝えたい話をしない
2.クライマックスワードから始める

たとえば、

「あなただけに教えますが、、、このレシピでたとえ話が上手くなります。」
「わかったんですよ、、、犯人がね。」(漫画『名探偵コナン』より)
「本日は自分が生きてきた経験から、3つの話をさせてください。たいしたことはない。たった3つです。」(スティーブジョブズ、2005年スタンフォード大学のスピーチより)

さらにもう+1テクニック


本書では「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸裸法」「リピート法」「クライマックス法」の5つを紹介していますが、ここではさらにもう一つ「倒置法」も効果的な表現法として紹介します。

6.倒置法

コトバの主語と述語を逆にする方法です。伝えたい主語(フレーズ)を後ろに持ってくることで相手に注目させ、印象も残りやすくなります。

<レシピ>
1.伝えたいコトバを決める
2.先に述語、後に伝えたい主語(フレーズ)をもってくる

たとえば、

「上手くなるッ!たとえ話がッ!」
「僕は死にません!あなたが好きだから!」(TVドラマ『101回目のプロポーズ』より)
「やりなおしが きかねんだなあ 人生というものは」(相田みつを詩集より)



印象的なたとえ話をつくる


これら5+1のテクニックはコトバにおける「料理のさしすせそ(+愛情)」を知ったようなものです。ほんの少しの心がけで、グッと印象的なたとえ話をつくることができます。例として、「汗が滝のように流れてる」を5+1テクニックを使ってより印象的にしてみましょう。


「そんな!汗が滝のように流れてる!」(サプライズ法)

「のどはカラカラなのに、汗が滝のように流れてる」(ギャップ法)

「全身がびしょ濡れ、汗が滝のように流れてる」(赤裸裸法)

「汗が、汗が、滝のように流れてる」(リピート法)

「1つ言っておきます、、、汗が滝のように流れてる」(クライマックス法)

「滝のように流れているッ!汗がッ!」(倒置法)


ただのたとえ話でも、5+1のテクニックだけで簡単に変化をつけることができ、より印象に残りやすくなります。プレゼンはもちろん、日常生活のコミュニケーションでも使えるテクニックですので是非実践して、話し上手・伝え上手になりましょう。



まとめ

・「伝わるコトバ」は料理のレシピのように、誰でも簡単につくれる

・「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸裸法」「リピート法」「クライマックス法」「倒置法」で強いコトバをつくる

・6つのテクニックで印象に残るたとえ話をつくろう




著者の佐々木圭一さんによると、紹介した5つ(+1)の方法を知ったことは、シェフのレシピの大原則を知ったことと同じなのだそうです。


“ 「コトバが変わったね」と言われることもあるでしょう。なぜなら、いつもの家庭の味がある日突然、シェフの味になったようなものですから。(P.182)

“ 同じ内容であっても、強いコトバと弱いコトバがあるのです。料理の素材となる、内容ももちろん大切ですが、料理の仕方次第でうまい料理にも、そうでない料理にもなるのです。(P.117)




相手に自分のコトバが伝わらないときは、落ち着いて6つの「伝わる」コトバのレシピを確認してみましょう。表現は適切だったか?コトバのさしすせそ+愛情をきちんと適量使えていたでしょうか?大切なのは伝え方なのです。

そして諦めずにもう一度伝えてみましょう。三ツ星レストランのシェフになるために修行が必要なように、コトバの調理にも何度もチャレンジが必要です。何度も表現をアレンジしてみて試行錯誤を繰り返し、相手に受け入れられる自分ならではの「味」を探していけばよいのです。

スポンサーサイト
検索フォーム
最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
FC2オンラインカウンター ここから --> 現在の閲覧者数: