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相手を「勝った」気分にさせ、自分も勝てば交渉は成功

「ウィン・ウィン交渉」とは、
 文字通り、自分も相手も両方が勝つ交渉のことである。


これまで説明してきたことと類似のコンセプトだが、
 大事な考え方だからもう少し述べてみたい。

私はよくアメリカで、ガレージセール、
 あるいはヤードセールに行く。

ある日もガレージセールに立ち寄ると、
 いくつかアンティーク家具があった。

「いいな」と思ったアンティーク家具に、
 100ドルと値札が付いていた。
そのアンティーク家具が200ドルの価値のものなのか、
 50ドルの価値しかないのか、
 正直言ってよくわからない。

まずはセオリー通り、

「100ドルと値札が付いているけれど、いくらまで下げてくれるの?」

と聞いてみた。すると、相手も、
先にオファーさせるのが原則と知っているのか、

「いくらなら買うのだ?」

と言われてしまった。そこで、

「50ドルで売ってくれ」

と言ってみた。
その反応を見て、
 どれくらいの価値のものかを探ろうと思ったのだ。

まったく値引きしてくれそうもなければ、
 100ドルはたぶん、ある程度フェアな金額だ。
それでも、
 少なくとも10ドルくらいは値下げしてもらうよう頑張る。
 90ドルまで値下げしてもらうよう交渉するのだ。

逆に、簡単に値下げしてくれそうなら、
 70ドルくらいを目指す。
それぐらいの価値だと推測するのだ。


この例のように、自分で経験するとよくわかるが、
 
交渉では、相手に「勝った」気分になってもらうことが大事だ。

交渉の結果、相手に「勝った」気分になってもらい、
 なおかつ自分も「勝つ」にはどうしたらよいか、
 そう考えながら交渉を進めることが大切だ。

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「ノー」と言うな、「イエス・イフ」と言え

交渉において、
最初に相手が提示してきた条件が気に入らないとき「ノー」と返事をすると、


次に続かない。
相手は、
真っ向から拒絶された、と感じてしまうからだ。

しかし

 同じ「ノー」でも、
  条件をつけて「イエス」と答えると、交渉は続く。


もちろん、
「ここまで高い条件をつきつけるのはずうずうしすぎるだろう」
と思って条件を提示すれば「ノー」と言っているのと同じだ。
相手が「それでイエス」と言ってくれれば万々歳だが、そうなる可能性は低い。

しかし条件をつけることで、
 相手がそれに対してすぐに「イエス」と言ってこなくても、
 相手も条件をつけて返答してくることがある。
それによって、だんだんと交渉成立に近づいていく。

 たとえば、パソコンメーカーの営業マンと法人顧客との交渉。

会社
 「うちの会社の営業部のパソコンを一新したい。
 パソコン50台を1台10万円、合計500万円で買いたい」

メーカー「断ります」

これでは交渉にならない。

しかし、
 会社からのオファーに対して、
 条件をつけて返答した場合はどうだろうか?


会社「うちの会社の営業部のパソコンを一新したい。
パソコン50台を1台10万円、合計500万円で買いたい」

メーカー「わかりました。
もし営業部のパソコン50台に加えて、
 経理部のパソコン25台も新しくし、
 それも当社から買っていただけるのなら、
 営業部のパソコン50台は1台10万円、合計500万円で結構です。


その場合、経理部のパソコン25台は1台20万円、合計500万円となります。
経理部のパソコンは経理用ソフトが入りますので高くなります」

会社「うーん、
 経理部のパソコンを1台15万円、
 合計375万円にしてくれないか?」

メーカー「わかりました。
 営業部のパソコン50台を1台10万円で計500万円、
 経理部のパソコン25台を1台15万円で計375万円で、取引成立です」

このように、
 最初は成立しそうもない取引でも、
 お互いが断らずに、
 相手のオファーに条件を追加しながらやりとりを続けていると、
 双方が満足する着地点に到達することがある。


このケースでは、
 パソコンメーカーとすれば営業部のパソコンを
 1台あたり10万円まで下げざるをえなかった。
それだけでは利益がほとんど出ない。

しかし経理部のパソコン25台を375万円、
 1台につき15万円で売ることができれば、
 何とか儲けを確保できる。また会社側も予算の範囲内で、
 営業部と経理部のパソコンを一新できる。
こういったことが起きうるのだ。

双方が、
 相手の受け入れがたいオファーに対して「ノー」と言わずに、
 「イエス、もし◯◯してくれたら……」


 と返事をし続けたからこそ、
 最終的にお互いが満足できる結果に到達できたわけだ。

頭に血が上っても、当初の“交渉目的”を忘れるな

交渉をしていると、
 いつのまにか交渉に勝つこと、
相手をやりこめることが、
 その目的になってしまうことがある。

これは相手にも同じことが起こりうる。


そうなると交渉は必ず暗礁に乗り上げる。
自分に自信がある人同士ならばなおさらだ。
譲歩できない。プライドが許さないのだ。

しかし
 それでは目的は達成できない。

自分が相手より賢いことを証明するために交渉をしているわけではない。

より多くの果実を得るために交渉しているのだ。


頭に血が上ったら、
 相手の主張を認めるのが悔しくなったら、
 いったん原点に戻ろう。

会議室に入る前、
 何を達成しようと考えていたのか。

前日の打ち合わせ時には
 どんな結果を目指そうと話していたのか。
深呼吸して思い出そう。


弁護士をしていると、
 こういった、
 相手を屈服させるために交渉をするような弁護士を見かけることがある。

クライアントが何を望んでいたかを忘れている。
これは自分にもいつも言い聞かせていることであるが。

つねに「交渉目的」に立ち返って行動せよ
 ある巨大法律事務所の弁護士Bさんと交渉していたときのこと。
当事務所のクライアントはX社。
ITサービス会社だ。
顧客であるY社にITサービスを提供することになった。

Bさんは、
 Y社の代理人だ。
 自分が一流ロースクールで学んだ洗練された表現にとことんこだわっている。

こちらが用意した契約書の中に、
 Bさんは自分なりの表現をちりばめようとする。

日本語で言う「てにをは」の類まで、
 いちいち変更してくるのだ。

おまけに変更した理由を逐一、
 延々と説明している。

BさんのクライアントY社の利益には、
 関係ないことばかりだ。

Bさんの弁護士としてのつまらないプライドのために、
 かかった時間ベースで弁護士報酬を支払い続けているY社は気の毒だ。

「決裁権は日本の本社にあるのでこれ以上は無理」

言いがかり的なクレームに対して
 3000万円の支払いはあまりに大きい。

しかし「これ以上は支払えない。本社から許可を得ていない」
 断り続けたから3000万円で済んだとも言える。

このとき思ったのが、
 「3000万円以上の和解金を支払うことの許可を得ていなくてよかった」ということ。

日本の本社が、
 子会社社長と私に、
 はっきり上限金額を伝えてあったから、
 最終的な出費を3000万円にとどめることができたのだ。

これ以来、
 日本企業の和解交渉のときには、
 よくこのロジックを使う。

形勢が不利で、
 ずるずる譲歩しそうになったとき、

「最終決定権は日本の本社にある。
 日本は今、夜中だ。今日はここまでしか出せない」


 と言うのだ。

これに対して、
 相手はそれ以上は何も言えない。
まさか「日本で寝ている決裁権限者の自宅に電話して、
 もっと払うように説得してくれ」
とは言えない。

もし訴えている側が、
 その日のうちに決着させることを望んでいるなら、
テーブルの上に乗っている和解金を受け入れるしかないのだ。

交渉は“ずうずうしく”高いところから始める

「50万円で売りたい」と思っているとき、
 あなたは「50万円で売ります」と言ってはいけない。


最初は「70万円で売ります」と言うべきだ。

「最終的に50万円で買いたい、
 50万円がフェアな買い値だ」と考えているとすれば、
 最初に「50万円で買います」とは言わない。

「30万円で買います」と言うべき。

つまり、
 自分にとって「少しずうずうしすぎるかな」
 というところから交渉を始めるのだ。

なぜか?

あなたがフェアだと信じている最初のオファー価格を、
 相手はフェアな価格だとは思わない。

アンフェアな、
 あなたにとって有利な価格だと解釈する。

したがって当然、
 相手は、あなたが譲歩することを期待する。

しかしあなたとしては、
 その最初のオファー価格がフェアな価格なので、
 それ以上は譲歩できない。
そんなあなたを見て、
 相手は「自分の利益に固執している頑固な人間だ」と思う。
これでは交渉は成立しない。

そうではなく、
 交渉においては必ず譲歩する。
だから譲歩する余地を、
 あらかじめ取っておく。
相手は、譲歩されると嬉しい。
あなたが譲歩すれば、相手も譲歩するのだ。

こういった交渉を煩わしいと思う人も多いだろう。

私は、日本企業の交渉に毎日のように立ち会っているが、
 アメリカで活躍する日本人ビジネスマンでも、
 このように高いところから始めることを嫌がる人が多い。
最初から相手に譲歩しすぎたオファーをしたり、
 まだ相手に言われてもいない要求を、
 あるかもしれないと見越して、
 オファーに盛り込んでしまったりする。
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