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年配者は何をしたらいい?

クリエイターをはじめ、
 若い方々が活躍する話が多いように思いますが、
 
年配者はまちづくりにおいてどんな役割があるでしょうか。

歳をとった人でなければできない役割は山のようにあります。

というのは、
若い人がまちで活躍する舞台を用意するのは、
 歳をとった人でなければできないことだからです。

これまで様々な経験を積んだ方や、
 また資産を持った方でないと、
 場の提供、場の準備、場の仕掛けというのはなかなかできません。

たとえば 
若い人は信用や資金力は十分でないことも多いですから、
 うるさいことを言う人を押さえ込むとか、
 若い人に過剰なリスクを負担させるのではなく
 自分が代わりに負うとか、

また、
 まちなかに不動産を持っておられる方でしたら、
 一見ボロボロの不動産を
 若い人たちの創意工夫で使えるようにハンコを次の世代に渡す、
 ということです。


まちの最大の課題は、
 若い世代へ資産と事業をちゃんと継承して、
 新陳代謝をしていくことです。

大体55歳を過ぎたら、
 若い人と張り合うのでなく、
 そうした立場に移られるのがいいんじゃないでしょうか。
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コミュニティをデザインする=人がつながる仕組みをつくる

コミュニティには、
 2つの種類があります。


ひとつは、
 町会、自治会のように
 土地でつながる「地縁型」のコミュニティ。

もうひとつは、
 共通の興味や趣味などでつながる
 「テーマ型」のコミュニティです。


コミュニティの変遷を歴史的に見ると、
 戦後、都市と農村の人口が逆転するという圧倒的な変化が起こっています。

昭和20年まで8割だった農村人口は、
 現在では2割にまで減少し、
 大半の人が都市に住むようになりました。

そこで、
 それまでの農村で培われたつながりを都会に持ち込もうと、
 都市にも自治会のようなかたちでコミュニティがつくられました。

しかし、
 たとえば東京では現在、
 自治会への加入率は6割だと優秀なほうで、
 4割というところも珍しくありません。

都会のマンションでは、
 隣人の顔も知らず、
 わずか20cmの壁を隔てた隣の部屋で
 孤独死が起こるというのは
 尋常ではない社会です。


東日本大震災後、
 特に人がつながることの重要さが明らかになったと思っています。

コミュニティには、
 まちを元気にする力があります。
たとえば、
 まちの祭りや寄り合い、
 道端での夕涼みなどを思い浮かべてもらうと、
 そこには「人と人が結びつくこと」で
 生まれる楽しさがあったと思います。

とはいえ、
 希薄になった地縁型コミュニティを昔のままに復活させることは、
 あまり現実的ではないのではないでしょうか。


有馬富士公園に人を呼び込んだのは、
 テーマ型コミュニティの活動でした。

テーマ型のコミュニティを地域で育てることで、
 疲弊した地縁型コミュニティを活性化させたり、

テーマ型と地縁型のコミュニティが
 一緒に何かをしたりすることで、
 その場所に人が集まるようになる。


この2つのコミュニティをどう接続し、
 「人がつながる仕組み」をつくっていくかが、
 コミュニティデザインにとって大切なことです。

ハードのデザインから、ソフトのデザインへ

当初「ランドスケープデザイナー」として
 公園などの設計をしていました。


それが現在は、
 ハードのデザインではなく、
 コミュニティというソフトのデザインをする
 「コミュニティデザイナー」を名乗っています。

ここでいう「コミュニティデザイン」というのは、
 「良質な人のつながり」をつくること、
 地域の人が地域の課題を自分たちで解決するために、
 「人がつながる仕組み」を設計することです。


ハードのデザインからソフトのデザインへと移っていく直接の
 きっかけになったのは、
 兵庫県三田市にある「兵庫県立有馬富士公園」で市民参加型のパークマネジメントに関わったことです。

公園の運営というのはなかなか難しく、
 自治体がいくら立派な公園をつくっても、
 来園者は開園後をピークに減少してしまいます。


公園をデザインする立場から見ると、
 本当によいものは人々が愛着をもってずっと使い続けるはずだから、
 来園者が減少するのはデザインが甘かったからだ、
 と反省をすることになります。

でも、
それだけでもないことに気づきました。

ハードのデザインももちろん大事ですが、
 利用者がそこで何をやるのかがすごく大事だと思うようになったんです。

そこで、
 常に新しいことが起きる場所にしたいと考え、
最初は、
 公園管理のコーディネーターがイベントを企画することを提案しました。

でも、
 行政の人からは「そんな予算はない」と。
確かにその通りでした。

そこで、
 プロが行うイベントではなく、
 地域で活動しているNPOやサークルに、
 来園者を楽しませるプログラムの実施をお願いし、
 公園の各所で活発な活動が始まりました。


有馬富士公園、
水辺の生き物観察会の風景

たとえば
 凧揚げとか、
 お茶会とか、
 生き物の観察会といった活動です。


それらの活動を通して
 各団体のファンを増やしていきました。
各団体には、
 メーリングリストや名簿に登録しているファンが約100人~1000人います。
その2割の人が
 イベントの度に公園に来てくれる。
活動の団体数が増えるか
 活動の頻度が上がれば
 来園者数はどんどん伸びていくことが分かりました。

ハードのデザインだけでなく、
 ソフトをマネジメントするという視点を組み合わせることによって、
 持続的に楽しめる公園をつくりだすことができることを実感しました。

コミュニティデザイナー

山崎 亮(やまざき・りょう)
コミュニティデザイナー/studio-L代表/京都造形芸術大学教授

1973年愛知県生まれ。
大阪府立大学農学部卒業(緑地計画工学専攻)。
メルボルン工科大学環境デザイン学部(ランドスケープアーキテクチュア専攻)留学、
大阪府立大学大学院(地域生態工学専攻)修了。
SEN環境計画室を経て2005年にstudio-L設立。
現在、京都造形芸術大学教授。
主な著書に、
 『コミュニティデザイン(学芸出版社)』、
 『ランドスケープデザインの歴史(学芸出版社、編著)』、
 『震災のためにデザ インは何が可能か(NTT出版/共著)』など。
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