『老舗』に学ぶ【継続性】と【卓越性】

老舗とは我々が生まれていないずっと前から、
 連綿と続いている企業です

その【継続性】や強さから何が学べるのでしょうか?


老舗の強さは様々な切り口から見ることが可能です
きっと、
 老舗はあるルールにのっとって
 企業を継続的に反映させているでしょうから、
 これから具体的な会社の例をみながら、
 その秘密を解き明かしていきたいと思います

【エノキアン協会】をご存知ですか?

老舗について語るときはまず、
 【エノキアン協会】(本部:パリ)についてお伝えしなければなりません。

【エノキアン協会】とは、
 伝統企業の国際組織、
 つまり世界の老舗の協会と言えます。
フランスの企業を中心に、
 世界の歴史ある企業の協力関係を築き、
 さらに産業活力と伝統は調和することを証明するという目的を持っています

エノキアン協会の会員資格は
(1) 創立200年以上の歴史を有する企業であること。
(2) 創立者が明確で、その同族者が現在でも経営権を持っていること。
(3) 経営状態が良好であること

で、世界8カ国 計35社で構成されています(2005年11月現在)

日本からは現在4社が加入しています。

法師(西暦718年:創業1288年の温泉旅館業)
月桂冠株式会社(西暦1637年:創業369年:酒造業)
岡谷鋼機(西暦1669年:創業337年:商社:名証一部上場)
赤福(西暦1707年:創業299年:和菓子製造・販売)

です

ここで、
 老舗全体を総括して見てみましょう

仮に100年以上続く企業を「老舗」とするならば、
 その数は日本でも数万社はあるようです。

1868年が明治元年ですから、
 明治元年に創業した会社は現在、創業138年。

明治時代が始まって10年もすると、
 次々と企業が起こりましたから、
 創業100年を迎える企業はこれからも毎年出てくることでしょう

そして、
200年以上続く会社は約800社と言われています。

それらの会社は、
 1806年以前の創業ですから、
 江戸時代の末期、
 成熟した文化が花開いていた頃に創業されました

そして、
 老舗の中で、現在、上場企業している会社は約250社あります。

それらの会社は、
 任天堂、松井建設、養命酒製造、田辺製薬、松坂屋などです
 100年以上の歴史を通じ、
 過去の事業内容を続けている企業もあれば、
 新規事業をおこし、
 事業内容を変更した企業もあります。


また、
アメリカの老舗についても、少し触れておきます

アメリカと言う国そのものが、
 建国200年ほどですから、
 当然200年以上続く企業はありません。

その中でも、
 100年以上続いている素晴らしい企業もあります

医薬品・健康関連商品では、長年、増収増益の好業績を誇る、
超優良企業としてジョンソン&ジョンソン(J&J)が有名です

また、
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の我が信条(Our Credo)は
 経営理念に関する教材としても
 MBAを持っているほとんどの方はご存知かと思います

ジョンソン&ジョンソン(J&J)が継続した理由のひとつとして、
 この我が信条(Our Credo)は
 重要な役割を果たしていると言われています


*我が信条(Our Credo)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)には、
 企業活動を通じて「顧客」、「従業員」、「地域社会」および「株主」に対する
 責任を果たしていくべきであるという
 経営理念『我が信条(Our Credo)』があります。

この経営理念『我が信条(Our Credo)』は、
 世界中のJ&Jのカンパニーで共有されており、
 世界の各地域で36の言語に訳されています。

(ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)ホームページより)

我々の第一の責任は、
我々の製品およびサービスを使用してくれる
 医師、看護師、患者、
そして母親、父親をはじめとする、
 すべての顧客に対するものであると確信する。

我々の第二の責任は
 全社員 ――世界中で共に働く男性も女性も―― に対するものである。

我々の第三の責任は、
 我々が生活し、働いている地域社会、
 更には全世界の共同社会に対するものである。

我々の第四の、
 そして最後の責任は、会社の株主に対するものである。
 事業は健全な利益を生まなければならない。
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老舗の語源

老舗とは、
 先祖代々続いている歴史のあるお店。
 昔から続く、
  伝統や格式や信用のある由緒正しいお店。


【老舗の語源・由来】
 動詞「為似す・仕似す(しにす)」に由来する

「似せる」
「真似てする」などの意味から、
  江戸時代に家業を絶やさず守り継ぐ意味となり、
  長年商売をして信用を得る意味で用いられるようになった。

やがて、
 「しにす」の連用形が名詞化され、
 「しにせ」となった。


漢字「老舗」の

「老」は、
  長い経験を積んださまを表す

「舗」は
  店を意味することから、当て字として用いられるようになった。

現代では
 一代目であっても、
 年数積み信用があるものに対する形容として、
 「老舗」と呼ぶことも多い。

読みを「ろうほ」とすると誤読のように言われることもあるが、
 もちろん「老舗」は「ろうほ」とも読む。

老舗を漢字で表すと

「信」
「誠」
「継」
「心」
「和」
「真」
「変」
「新」
「忍」
「質」


これは、
 帝国データバンクが老舗企業4000社に対して、
 老舗企業として大事なことを

 漢字一字で表現すると

 どうなるかをアンケート調査した結果の上位10字です。

信用こそ最大の財産

信用こそ最大の財産

4番目は
 利害関係者との長期関係性を重視。

長寿企業にインタビューすると
 決まって
 「取引先は祖父の時代からつながっている」
 「おじいさんも仕事で頑張ってくれた」と答える。

顧客、従業員、地域社会を大事にしてきたわけで、
 信用こそ最大の財産といえる、

 言い換えると老舗に対する利害関係者の目は厳しい。


5番目は
 安全性への備え。

 自己資本比率を高め、
  経営の独立性を維持する。

 リスク分散も必要だ。


最後は
 継続の強い意思。
 すべての根幹であり、日本は極めて強い。

 つまり、
  長寿企業には経営ビジョンのもと、
  自社の優位性、統治体制、リスク管理、
  リレーションシップがあって継承されていくといえる。

長寿企業

長期的視点に立った経営

創業200年以上の長寿企業は、
 1位は日本    3937社
 2位はドイツ   1850社
 3位は英国     467社
 4位はフランス   376社
 5位はオーストリア 302社
 6位はオランダ   296社

長寿企業は世界を見渡しても7212社だから、
 「長寿企業大国ニッポン」と自信をもっていえる。


「社会の公器」志向

老舗企業の特徴
(1)圧倒的にファミリービジネス
(2)生活密着型業種が多い
(3)有名ブランドが多い
(4)事業継承の工夫が豊富でたくみ
(5)業績優良企業が多い
(6)合名・合資会社が多い(資本金が過小)
(7)地元への寄付など社会貢献に熱心-といえる。

とはいえ、幾多の困難にも遭遇してきた。
 元禄大地震(1703年)、
 関東大震災(1923年)、
 第二次世界大戦(41~45年)、
 阪神淡路大震災(95年)、
 東日本大震災(2011年)に見舞われた。

このほかにも社会・経済体制の崩壊、
 経済環境の変化などの困難を乗り越えてきたのが長寿企業だ。

それは東日本大震災での対応からも分かる。

震災直後の自己犠牲的活動や危機管理、地域貢献だ。
「社会の公器」志向こそ長寿の秘訣といえる。

つまり、
長寿企業の成功要因は、
 江戸時代からの経済のゆるやかな持続的成長に支えられながら、
 人事・教育や財務・会計、リスク管理といった
 マネジメントシステムをうまく使った。

その上で、
 これが最も重要なことだが
 家業を継続・継承する強い意思があった。

 長寿企業になるための定石といえるものがある。

まずは
 「短期10年、中期30年、長期100年」
 という長期的視点に立った経営。

最初に聞いたとき意味が分からなかったが、
短期とは
 経営交代の準備期間、
 中期は経営の任期、
 長期は3代先に向けた布石構築だという。

2番目は
 持続的成長の重視。

 短期的変化に惑わされず、
  他人資本に頼らない。
 身の丈経営、
 ハイリターンより確実性重視。

3番目は
 優勢性の構築・強化。
 自社の強みを持続的に構築し強みを徹底的に強化する。

 しかし、
  ただ伝統を守るのではなく、
  時代に合わせて強みを生かして多角化に乗り出す。
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