謙譲語

謙譲語は、
 会話の相手を敬うために、
 自分自身や自分の近親者、
 同じ職場の仲間などをへりくだって表現する言葉です。

 自分の側を低く表現することで、
 相手を間接的に敬います。


謙譲語のパターン

「お(ご)」+動詞+「する」「いただく」型  
  尊敬すべき相手の動作を表す動詞に、
  「お」や「ご」の接頭語を付けるとともに、
  動詞の後に「する」や「いただく」という語句をつけて敬意を表す。

  
このパターンの謙譲語の例を示します。

 ・呼ぶ   → お呼びする
 ・送る   → お送りする
 ・協力する → ご協力いただく
 ・参照する → ご参照いただく

別の言葉に置き換える  
 上記のようなパターンでは、
 尊敬の念を十分に表現しにくい場合などには、
 まったく別の言葉に置き換えてへりくだることで、
 より敬意を表した形となることがあります。

このパターンの尊敬語の例を示します。

 ・言う → 申す
 ・行く → 伺う、参る
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謙譲語の作り方

謙譲語は、
 自分の動作をへりくだる(謙譲)表現を使い、
 間接的に相手を尊敬します。

1) 敬語動詞を使う。
  私がまいります。
  私が申し上げます。

2) お(ご)○○する。
  私がご説明します。

3) お(ご)○○申す・申し上げる・いたす。
  お待ち申し上げます。

4) 「あげる」「さしあげる」「いただく」を補助動詞としてつかう。
  本を読んでさしあげる。

5) 謙譲の体言・接頭語・接尾語を使う。
  粗品・拝借・てまえども・せがれ・姉


おまけ

謙譲するのは、自分・身内です。
尊敬するのは、相手です。
文章の内容をしっかり読んで、動作の主体が誰であるかを読み取りましょう。
それだけで、80%できたも同然です。

謙譲語のかたちと例

特定型
 ・言う → 申し上げる
 ・見る → 拝見する など
 ・行く → 伺う 「明日、そちらに伺います」
 ・知っている → 存じている
 ・食べる(飲む)→いただく、 ちょうだいする
 ・会う → お目にかかる 「ぜひお目にかかりたいです」

定型パターン
 ・お(ご)~する  「ご連絡します」 「商品をお預かりします」
 ・お(ご)~いたす  「ご連絡いたします」
 ・お(ご)~申し上げる  「ご連絡申し上げます」
 ・~していただく、 お(ご)~いただく  「○○様からご連絡いただきました」

謙譲語

基本

「お」と「ご」の付け方

尊敬語や謙譲語の
 「お」と「ご」は、
 どちらをつけたらよいのか迷うことがあります。

一般的な付け方は、
 「お」は訓読みの言葉
 「ご」は音読みの言葉



ただし、
 「お電話」「ごゆっくり」
 などの例外もあります。

また、
 「お返事」と「ご返事」
 「お名刺」と「ご名刺」
 のように、どちらもよく使われる言葉もあります。


「お」が付く言葉
 お名前、お住まい、お知らせ、お食事、
 お品、お勤め、お話、お招き、お気持ち


「ご」が付く言葉
 ご氏名、ご住所、ご通知、ご進物、
 ご勤務、ご講演、ご招待、ご感想



「なる」は尊敬語
「する」は謙譲語


 敬語が難しく感じられる最も大きな要因は、
  尊敬語と謙譲語の区別のつけにくさです。

とくに、
尊敬語の
 「お~になる、ご~になる」と
 「お~する、ご~する」は
 よく似ていて誤りやすもののひとつです。

この2つの見分け方のコツは、
 「なる」と「する」の違いを見きわめることです。

「なる」は、
 ひとりでにその状態に変わることを言います。

 
例えば、
  「夜が明けて朝になる」や
  「雪が溶けて川になる」というような、
  
  人の力の及ばない、大きな力による変化をさします。

 一方、
「する」は、
  人の動作を表しています。


 尊敬語では、
  相手の動作や持ち物を
  「素晴らしいもの」として表現します。


つまり、
相手の行為は、
 人が「する」ではなくて、
 大いなる力で「なる」と表されるのです。



相手が、お話になる。⇒ 尊敬語

自分が、お話しする。⇒ 謙譲語


この2つの違いを覚えておけば、
 尊敬語と謙譲語の見きわめがつけられるようになります。


謙譲語とは

謙譲語は、
 敬意の対象に向かってする、
 自分の動作に使うことばです。


 たとえば、
  上司や先生に何かを渡した時…

 「先生に、記念品を渡した」
 ⇒「先生に、記念品をお渡しした」

 このときの「渡した」という、
  自分の動作を謙譲語にしたのが、
  「お渡しした」になります。

 改まった感じになるので、
  つい、尊敬語と間違えてしまうことが多いので、注意します。

 自分の動作のなかでも、
  相手に影響しない動作には、ふつう、使いません。

 例えば…
 「会社に戻ってから、ご連絡します」の戻っての部分は、
  自分の動作ですが、この部分には謙譲語をつける必要はありません。
 「会社にお戻りしてから、ご連絡します」⇒×

謙譲語にも尊敬語と同じく、
 付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。


謙譲語のパターン① 付け足し型

謙譲語には、付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。

付け足し型は、
 ふつうのことばに、
 お~する、ご~するなどの部分(パーツ)をつけてつくるパターンです。


 「説明を聞く」⇒「説明をお伺いする」
 「上司部長に相談する」⇒「部長にご相談する」


付け足し型の謙譲語
 
お~する、ご~する          敬意小

お~いたす、ご~いたす          小

お~申し上げる、ご~申し上げる     中

~させていただく               中

~ていただく、~していただく       中

お~願う、ご~願う             中

お~いただく、ご~いただく        大

お~にあずかる、ご~にあずかる     敬意大



「付け足し型の尊敬語」とよく似ていて、
 注意が必要な言い回しがあるので、注意しましょう。

「私がお伝えします」⇒これは謙譲語
「部長がお伝えになります」⇒これは尊敬語


謙譲語のパターン② 言い換え型

謙譲語には、
 付け足し型と言い換え型の2パターンがあります。

言い換え型は、
 特定の決まったことばをもつ謙譲語で、
 言う、見る、行く、など、
 基本的な動作をあらわすことばに多く見られます。


言い換え型の例


普段の言い回し
 ⇒ 言い換え型の謙譲語
 
言う  
 ⇒ 申し上げる
 
もらう、食べる、飲む  
 ⇒ いただく、頂戴する
 
思う、知っている  
 ⇒ 存じ上げる
 
見る  
 ⇒ 拝見する
 
与える、やる  
 ⇒ 差し上げる
 
行く、聞く、尋ねる  
 ⇒ 伺う
 
聞く、わかる  
 ⇒ 承る

謙譲語文例

謙譲語文例

謙譲語文例「叱る」 いさめる

◆「いさめる」は、目下の人が、目上の人に対して忠告するという意味です。
自分の行動をいう場合は、「おいさめする」の形で使います。

◆他に「ご意見申し上げる」という言葉がありますが、
 この場合、
  多くは「恐れながら」「差し出がましいようですが」
     「私見ではございますが」などのクッションことばをともなって使います。

例文:社長をいさめられるのは副社長しかいない。

   恐れながら、ご意見申し上げます。




謙譲語文例「見る」 笑覧

◆「笑覧」は、「人に見てもらう」という意味の謙譲語です。
「つまらないものですが、ぜひご覧ください」という意味で使われます。

「ご笑覧をたまわる」「ご笑覧を乞う」「ご笑覧に供する」などの形で、書き言葉として使われます。

例文:拙著をお送りしますので、ご笑覧ください。



謙譲語文例「聞く」拝聴・拝聞・承る

◆「拝聴する」「拝聞する」は、非常に敬意の高い謙譲語です。

◆「承る」は、「わかる」の謙譲語としても使われます。
また、「伝え聞く」の謙譲語としても使われますが、やや古風です。

例文:皆様のご意見を拝聴したく存じます。

   並々ならぬご苦労をなさったと拝聞しております。

   ご注文を承ってから、お作りしております。



謙譲語文例「がんばる」犬馬の労

◆「犬馬の労」は、他人のために力を尽くして働くことをいいます。
犬は馬はよく主人に仕えることから、自分をへりくだって言うときに使う言い回しで、多くは「犬馬の労をとる」「犬馬の労をいとわない」の形で使われます。

現在では、やや大げさな言い回しになるので、日常会話やビジネスではあまり使いません。

例文:犬馬の労もいとわない所存です。




謙譲語文例「借りる」拝借・恩借

◆「拝借する」の「拝」は、謙譲の意味をあらわす接頭語です。
「拝借する」には、俗に「だまって持っていく」という意味もありますが、その場合は、謙譲の意味はありません。

◆「恩借する」は、「人の情けに頼って、金品を借りる」という意味です。
現在では、「金融業ではなく、顔見知りや親族などに金を借りる」という、やや狭い意味で使われることが多くなっています。

例文:失礼して、お電話を拝借いたします。
  
   恩借により、家業を立て直すことができた。



謙譲語文例「与える・やる」謹呈・進呈

◆「謹呈」「進呈の」「呈」は、「差し出してすすめる」という意味です。
敬意は高く、話し言葉よりも書き言葉によく使われます。

◆「差し上げる」は、もっともふつうに使われる謙譲語です。
「手紙を送る」「電話をかける」「電子メールを送信する」などの動作にも、「差し上げる」が使われます。

◆「呈上」「進上」「拝呈」などという言葉もあり、敬意の高さは「謹呈」「進呈」と同じくらいです。
これはおもに、書き言葉で使われます。

例文:ご来場の方にはギフト券を謹呈したします。

   先着50名様に、粗品を進呈いたします。

   記念にアルバムを差し上げました。



謙譲語文例「会う」拝謁 お目通り
拝謁 (はいえつ)

◆「拝謁するは」非常に敬意の高い謙譲語ですが、日常生活やビジネスではほとんど使いません。

例文: 将軍への拝謁を許された。


◆「お目通りする」も敬意が高く、古風なので日常的にはあまり使いませんが、手紙などでは使われることがあります。

また、相手と会う約束がととのうことを、「お目通りがかなう」「お目通りを許される」とも言います。

例文: なにとぞお目通りしたく存じます
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