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技能伝承 Skill Transfer

技能伝承 Skill Transfer

企業の中で
 熟練者が培ってきた
 技術やノウハウを、
 世代や地域を超えて伝えること。

経営戦略上で語られる

技能伝承とは
 企業内の個々の熟練者が
 培ってきた技術やノウハウを世代や地域を超えて伝えることです。
 
一般的に、
 熟練技能者が身に付けている技能は、
 経験に裏打ちされた勘や直感といった、
 いわゆる「暗黙知」として個人の中に蓄えられています。

日本の製造業、
 特に加工・組み立て・設計の分野では、
 これを企業の資産として残し、
 展開していくことが重要となっています。


技能伝承の成功要因

 技能伝承の取り組みで成功している企業の特徴としては、
 以下の4点があげられます。
(1) 経営トップや技術部門が技能伝承への危機意識が強く、
    取組方針やビジョンが打ち出されている。
(2) 技能伝承を主導する組織や人材が明確にされている。
(3) 伝承すべき技能を引き出すための対話
   (技術部会)や
   熟練技能者を認定する制度
   (マイスター制度)、
   技能伝承する場
   (技能塾)の提供など、
   技能伝承を円滑化するための仕組みがある。
(4) 技能伝承を効率的に進めるため、
    技術・ノウハウデータベースやマニュアル、
    ビデオ教材といったツールが整備されている。

技能伝承の課題
 
企業の現場では、
 暗黙知となって分散している技能をいかに体系化し、
 効果的かつ効率的に伝えるかが課題となっています。

個々の熟練者が
 直接指導するOJT教育だけでは、
 伝承すべき技能にバラツキが生じるからです。

例えば、
 トヨタの「グローバル生産推進センター(GPC)」では、
 製造現場における熟練者の知識や技能を体系化し、
 さらにVMビジュアルマニュアル)として視覚化し、
 海外も含めた各拠点の人材を集めて
 研修を実施することで育成の効率化を図っています。
 
また、
団塊世代の大量退職による「2007年問題」では、
 指導する側の熟練者が
 一斉に辞めてしまうために、
 その世代が培ってきた技能が
 失われてしまうといった問題も起こっています。

この問題に対しては、
 必要な人材の雇用延長や嘱託による再雇用を行い、
 指導者として活用するといったことが行われています。

(臼田慎輔)
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暗黙知と形式知

暗黙知と形式知

「暗黙知」と「形式知」という言葉があります。
 科学哲学者マイケル・ポランニーの作った概念です。

暗黙知とは、
 「特定状況に関する個人的な知識であり、
  形式化したり他人に伝えたりするのが難しい」

 「個人の体験に基づく知識」のことです。

 (人間一人ひとりの体験に根ざす個人的に知識であり、
  信念、ものの見方、価値システムといった
  無形の要素を含んでいるとも)

形式知とは、
 「この種の知識は、
  形式化が可能で容易に伝達できる。
 形式的・論理的言語によって伝達できる知識です」のことです。

 (文法にのっとった文章、
  数学的表現、技術仕様、
  マニュアル等に見られる形式言語によって
  表すことができる知識とも)

ヒトの活動の中で
 「暗黙知」を「形式知」に変換するという作業は、
 人類・文明が発展するうえで重要なお仕事です。

 またその逆も然りです。

いわゆる
 「考えを整理する」や
 「体得する」というやつです。


「考えを整理する」というのは
 暗黙知を形式知に変換する作業です。


人は
 思考の過程では
 自己の暗黙知から生み出された形式知を反芻します。

 「話すこと」
 「教えること」で技術についての
 「理解が深まる」という経験は、
  このように形式知への変換が進むという理由があります。

「体得する」とは、
 他者からの伝わった
 形式知を暗黙知へ変換する作業です。


新しい法形を学んだ時などは
 この代表的な場面でしょう。

他者から
 形式知を伝えられると
 暗黙知が産出されます。

物事を「経験すること」は、
 暗黙知の蓄積作業にあたります。

このように、
ヒトの知識には
 「認識『できる/できない』
  二つの知識」により構成されています。

ヒトの知的活動とは
 常にこれらの変換作業のことを指します。

暗黙知型より形式知型

中国と日本
 
暗黙知型より形式知型
 

中国人は
 「空気を読む」というような
 日本社会特有の暗黙のルールが苦手である。

日本では
 「暗黙知」が組織の中で
 代々受け継がれている
 企業文化である
 

 のに対して、

「形式知」は
 中国の企業文化である。

中国では
 たとえ新人であっても、
 人に管理されるのを嫌う。

 欧米スタイルのような
 オープンで公開された制度を好む。

特に
 報酬、評価制度、昇格など
 すべて公開され、
 他人と比較できるようになっている。

このため、
 中国に進出する日系企業には、
 公平かつ透明度の高い評価基準が求められている。

「俺の目を見ろ、何にも言うな」的な対応は、

 中国では通用しない。

(日本の若い世代でも同様の傾向がある)

暗黙知(Tacit Knowledge)

★暗黙知(Tacit Knowledge)

旅客機の操縦方法と
 ブランコのこぎ方の違い


暗黙知は
 ハンガリーの哲学者マイケル・ポランニーが
 1960年代に提示した概念で、
 言葉や図などの記号にならない、
 しにくい知識のことです。

経営学では、
 個人の持つ職務遂行上の
 勘や経験に基づくノウハウのうち、
 有用な知識として
 存在はしているものの属人的であり、
 記号では
 明示的に表現できない類のものを指します。

 この反対が形式知(Explicit Knowledge)。

たとえば、
旅客機の操縦方法は
 マニュアル(形式知)で習得することができますが、

ブランコのこぎ方、自転車の乗り方を
 習得するためには、
 マニュアルは役に立ちません。


 そんな違いがあります。

知識を
 人に伝え共有する ためには
 暗黙知を形式知に転換する
 必要があります


そして
形式知になったものを
 共有し、
 意見を交わすることを通じて
 新たな知識が生まれ

これが
暗黙知を豊かにするという、
 循環的な過程が知識創造のプロセスなのです


ゆたかな暗黙知が優れた形式知を生み出す

企業や行政組織は、
 製品の設計図、マニュアル、手順書、規程、
 あるいは伝票の書式など、
 多様な形式知を持っています。

形式知は効率を実現するので、
 組織運営に不可欠のものなのです。

とはいえ、
 形式知の前提は
 暗黙知です。

ゆたかな暗黙知がなければ、
 すぐれた形式知を生み出すことはできません。

たとえば、
 企業が
 ビジョンや社是を策定するのは、
 自分の会社が持っている
 理想や在り方を形式知に転換する作業だということができます。

よいビジョン、
 よい社是とは、
 策定されることによって、
 社員が「ああそうだったのか」とか、
 古い表現では「我が意を得たり」と思えるようなもの、

 換言すれば、
 社員一人ひとりが持っている
 暗黙知に共鳴し、
 それを形式知化したものなのです。

策定に際して
 社員のプロジェクトチームを立ち上げる会社も多いと思いますが、
これも、
 暗黙知を形式知化して共有するとともに、
 社員の暗黙知と大きく乖離しない
 形式知を策定するための方法だということができるでしょう。

あるいは、
 組織が力を高めていくためには、
 社員が持っている暗黙知を形式知化し、
 行動指針としたり、
 行動の標準化を進めたり、
 あるいは新たに入社してくる人たちに
 伝達・伝承することが不可欠です。

それによって、
 組織としての知識の質の向上と
 活動の効率化が実現されることになります。

熟練の「暗黙知」若手に伝承

★「人づくり」企業は人なり

 東芝機械-熟練の「暗黙知」若手に伝承
 
「限界技能」に師弟関係
 
熟練技能者の
 経験や勘を頼りとした
 「暗黙知」を
 
明確に言語化した
 「形式知」に置き換える取り組みは
 モノづくり企業にとっては

 
共通課題

大型工作機械、
 射出成形機などを
 主力とする東芝機械では、
 組織を挙げて若手技術者に対する
 暗黙知の伝承に取り組んでいる。

昨年6月
 社内に技術技能伝承委員会を設置。

工作機械や射出成形機などの
 生産に不可欠な技能の中でも、
 社外にはない技術を“棚卸し”した

機械の精度の決め手となる
 磨きや
 仕上げ作業、
 機械摺動(しゅうどう)面のきさげ作業などは
 職人の勘の世界。

また、
 超精密加工が求められるナノ加工機械などの
 ロールの仕上げ検査なども
 熟練の技だ。

「最後はこの人に任せないと成り立たない」

 (小野康二生産推進部部長)という技術は約60種類に及んでいる。


師匠と弟子をきめて、
 技能伝承を促進
 
頼みの技能者は
 高齢化が進んでいる。

そこで同社は
 技能者が高齢化し、
 伝承の緊急性が高い技能を「限界技能」に選定。

小野部長は
 「製造するために絶対欠かせない技能がある。

だが、
 ふと気がついた時に
 必要な技能が確保できない不安があった」


 と意図を説明する。

技能者が引退すれば、
 その技術は活用できなくなる。


それは技術の低下だけでなく、
 これまで当たり前だった
 製品の生産が成り立たなくなる
 おそれも含んでいる。


限界技能の継続は
 モノづくりのカギを握っている。

限界技能に関しては
 「師匠・弟子」の関係を活用する。

熟練技術者に
 若手の技術者を付け、
 誰の技能をいつまでに受け継ぐかを明確化。

50代を超す「師匠」10人程度に対し、
 付けた20―30代前半の「弟子」は
 15人程度。

弟子の作業に
 師匠が付き添い、
 身ぶり・手ぶりを交えて助言する。

小野部長は
 「ノウハウというのは盗むものであり、
 簡単に文章にまとめられるようなものではない。

暗黙知を形式知にするには
 経験を積み、
 体で覚えるしかない。


極論すれば
 生活をともにするぐらい、
 一緒にいないと伝わらない」と説明する。

従来、
 こうした技能は
 自然と次世代に受け継がれてきた。

だが、
 技能者候補となる若手人材の不足など、
 外部環境は様変わりしている。

 現場任せでは先行きも怪しい。

同社では
 限界技術について
 5段階のレベルを設けた。

若手技術者の成熟度を
 定期的に評価し、
 進捗(しんちょく)度合いを確認する。

何か問題があればサポートをするとともに、
 向き不向きで人材の入れ替えも検討する。

「“名人”を5とした場合、
 若手はまず3程度まで高めるのが目的。

そこから先は個人の努力」と
 小野部長は言い切る。

中期的な成熟を期待する。

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