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サプライチェーンマネジメント

SCMとは(Supply Chain Management)

サプライチェーンマネジメントは、経営効率の向上を実現する経営管理手法の一つです。
 サプライチェーンは、文字どおり「原材料や部品の調達から最終顧客までの製品やサービスの流れを一つの供給の連鎖」ととらえたものです。この連鎖には、原材料メーカー、部品メーカー、製品メーカー、卸売業、小売業、物流業、メンテナンスサービス業などの企業が加わり、一般的には、イニシアチブをとる大企業が中心になって連鎖を構成します。ですから、サプライチェーンマネジメントとは、「サプライチェーンの全体最適を実現するため、構成企業間で取り交わす情報をベースに、製品やサービスの流れを統合的に管理する手法」という意味になります。
 サプライチェーンマネジメントという経営管理手法が成り立つもとになったのは、著しいITの発達やネットワークインフラストラクチャの充実、高度化であり、日本でも、2~3年前から導入する企業が急速に増えてきました。
 SCMを歴史的に見ると、上流にあたる製造業を中心に発展してきた流れと、下流の流通業や物流業から発展してきた流れとがあります。いずれの場合も、SCMの導入は、「在庫や仕掛品の削減」、「品切れ防止」、「生産や供給のリードタイムの短縮」などを実現することを目的としています。SCM導入の動機は、現代の企業が収益力を向上させ、キャッシュフローの増大をますます重視するようになってきたからにほかなりません。キャッシュフローを重視する経営では、在庫やリードタイムが限りなくゼロに近づくことが理想であり、SCMは、この理想に近づく効果的な手法として、導入企業が増えているのです。
 しばしば、サプライチェーンの替わりに、「デマンドチェーン」あるいは「バリューチェーン」という言葉が使われます。デマンドチェーンは、チェーンを供給側から見るのではなく、顧客ニーズを反映させる需要側から連鎖を見るという意味で使われます。またバリューチェーンは、連続的に価値を付け加えながら、タイムリーに付加価値の高い製品を顧客に提供する、付加価値の連鎖という意味で使われます。しかしこれらの三つの言葉は、「複数企業にまたがる製品やサービスの流れをIT活用によって統合管理する」という点で、大きな意味の違いはありません。

■ SCM導入のポイント

企業がSCMを導入する際、大きなポイントになるのは、次の4点です。

1. モノの流れを適切に管理する
 モノの流れの管理は、在庫を削減し、供給までの時間を短くすることを目的としますが、生産におけるJIT(Just In Time)やコンビニエンスストアへの多頻度納品に象徴されるように、これを実現するには、物流網の整備や即納体制の確立なども含めた多くの企業の緊密な連携が必要です。

2. 情報の流れを適切に管理する
 モノの流れをコントロールするのは、情報の流れです。SCMにおける情報の流れで、最も大切なのは、製品やサービスの需要予測です。生産計画や販売計画など、すべての計画は、需要予測をもとに立てられます。この情報の流れは、モノの流れとは逆に、需要から供給へという流れで進んでいきます。当然、この需要予測の精度が、在庫量や物流経費などを大きく左右することになります。

3. 全体最適を目指す
 SCMでは、チェーンに参加する企業は常に全体最適を目指す必要があります。たとえば参加企業が自社の最適のみを求めても、部分最適が実現するだけで、全体最適は実現できません。もしも、チェーンのどこかにボトルネックがあると、そのネックがチェーン全体に影響を及ぼし、ネックにあたる部分のレベルが全体の水準を規定することになります。したがって、すべての参加企業は全体最適を意識し、全体の流れがスムーズになる努力をします。

4. 顧客の視点から発想する
 SCMが成立するための大前提は、顧客にとっていかに価値ある製品やサービスが提供できるかです。SCM導入によって、在庫削減や納期短縮が可能になったとしても、製品やサービスが顧客ニーズを満たすものでなければ、ビジネスそのものが成り立ちません。そうした意味で、あくまでも顧客の視点から発想したSCMであることが、大前提になります。

以上のような四つの要素を考慮してSCMの導入を進めますが、具体的には、
・ モノと情報の流れをコントロールするオペレーションレベル
・ 需給バランスの最適化を図り、ビジネスプロセスを革新して、経営効率を考えるレベル
・ 企業間連携をどう実現するかを考える経営戦略レベル
など、各階層や部門に応じた、解決すべきさまざまな課題があります。


■ SCM導入の具体的な課題
情報のコントロールというオペレーションレベルでは、ITの発展により、ますますSCM構築の構築が容易になってきました。
 SCMは、ECと表裏一体の関係にあり、連続して企業間取引を行うECがSCMと考えられます。B to BのECは、従来の大企業主体の「EDI」から、通信インフラにインターネットを使い中堅・中小企業も利用しやすい「Web EDI」へと発展しています。さらに受発注だけのやり取りから一歩踏み込んだECが行えるように、メッセージ交換を標準化した「ロゼッタネット」や「ebXML」などが登場し、ますます高度で合理的なECが行えるようになってきました。
 また、サプライチェーンプランニングツールと呼ばれるSCMソフトも使われるようになり、導入企業が次第に増えています。SCMソフトは、生産管理系ソフトから発展してきたもので、需要予測、物流、在庫計画、生産計画、納期確認・回答など、SCM導入に必要な基本機能のすべてがそろっています。ただし、実際に高度なレベルのECやSCMソフトを導入してSCMを構築するには、各企業内の基幹システムとの連携を図る必要があります。
 情報システムの面では、SCMの導入が容易になってきましたが、SCMに対応するようにビジネスプロセス全体を見直し、導入効果をあげるための社内体制を整える必要があります。生産や営業の現場では、新たな体制を組んだり、新たな業務のやり方を定着させたりする必要があります。そしてSCM導入の目的であった、過剰にならず、しかも品切れを防止するという、相反する目標を達成するには、どれだけの在庫水準が適正なのかを見極めることも大切です。これらは、経営効率をどう上げるかという課題です。現実にSCMを導入した企業で、思うような結果の得られない企業には、こうした課題が完全にクリヤされていないケースが多いようです。
 そして、最も困難で大切なのが、社外の協力を得て企業間連携をどう実現するかという、経営戦略レベルの課題です。現実には、子会社や関連会社でさえ、その数が多いと、完全な協力体制を確立するまでには時間がかかるようです。しかも、すべての協力企業の現場レベルにまで、新たな業務のやり方を徹底する必要があります。見切り発車はかえって混乱を招き、マイナスになるようです。

■ SCMを成功させるには
SCMを成功させるポイントをまとめてみると、次のようになります。
1. 関連する企業の実情を踏まえ、どのような情報システムを構築するかを慎重に選定する。
2. ビジネスプロセスを洗い出し、SCMに対応する全部門の業務を見直して、必要があれば再構築して体制を整える。
3. チェーンに参加する各社への協力要請は早めに行い、一連の情報とモノがスムーズに流れる段取りを組む。
こうしたSCM導入のプロセスを確実に進めるには、強力なリーダーシップが必要です。情報システムさえ導入すれば、すぐに効率的な経営が実現できるわけではありません。社内外を統率し、目標に向かって邁進する強力なリーダーシップの存在が不可欠です。ですから、SCMを成功させる最大のポイントは、経営トップレベルのリーダーが、率先してプロジェクトを推進することにある、といえるでしょう。
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