失敗を減らすための方法

致命的な失敗をしないために、
 日頃の小さな失敗から学べることはありますか。

「致命的な失敗をしないために、
 ヒヤリハット(小さな失敗)をどう分析すればいいか」

 という質問をする人が多いのですが、

その前に分析をする事柄について、
 「全体像の仮説」を立てなければなりません。

「全体像の仮説」なしに多くの失敗をみんな調べてみても、
 致命的な失敗を防ぐ方法はわかりません。

「全体像の仮説」は、
 「過去にどのような失敗があったのか」を考え、

「問題の認識」と「現状把握」を行い、
 ヒヤリハットを「分析」して作ります。

「全体像の仮説」ができれば、
 事柄別の発生メカニズム、
 発生頻度、
 発生した場合の損害の大きさ、
 そして期待値(リスク)を出すことができますが、

それぞれの失敗の期待値(リスク)を、
 どのように評価するのかという統一見解を、 
 あらかじめ社内で作っておく必要があります。

これらの手順を踏むことで、
 どういう点に注意していれば
 同じ失敗をしないですむのか、
 致命的な失敗をしないですむのかが
 初めて見えてきます。

ですから、
 個別のヒヤリハットで
 何か改善点に気がついたという程度では、

致命的な失敗を防ぐことはとても無理なのです。

もっと本質的なところで問題点を捉えることが重要なのです。

しかし
 多くの企業の場合、
 まだ起こっていない致命的な失敗より、
 損害額はたいしたことがないのに、
 発生頻度が多い日常的なミスにまず目がいきます。

そして、
 標語を作ってキャンペーンを行い、
 ミスの撲滅運動を始めるのです。

しかし、
 それでは押さえるべきポイントが違うのです。

小さなミスの撲滅運動を何度繰り返しても、
 致命的な失敗の防止にはなりません。

1回起こったらたいへんな事態になる致命的な失敗は、
 小さな失敗とは次元の異なるところにあるからです。

そう考えて経営者がヒヤリハットを見ていたら、
 致命的な失敗を起こさないですむはずなのに、
 どの企業もそこに目がなかなかいかないのです。
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失敗データベース

失敗知識データベース

組織における
 知識情報の伝達システムのひとつの手法として、
 データベースがある。

失敗対策として、
 失敗データベースを作る企業も多いという。


畑村教授も
 独立行政法人科学技術振興機構で
 「失敗知識データベース」を手掛けており、

その中には、
 具体的な失敗例が1,100例も載っている。

7年前から作成し、
 2005年に日本語版が完成。

今年3月、
 英語版の翻訳が終わったそうだ。

その大きな特長は、
 失敗例の全部に代表図が入っていること。

絵だけ見ていても検証できる。

そして、
 これだけは知っておきたいという
 「失敗100選」もあるので、
 ぜひ一度アクセスしてみてはいかがだろうか。

トップからしか変わらない

そのような企業文化、
 企業風土を作るにはどうすればいいのでしょうか。

まだまだ
 自社の失敗をオープンにする
 企業風土ができていない企業も多いと思います。

失敗の事実を
 無視したり、
 隠すことで、
 得したつもりになっているのですが、

しかし
 そのツケは
 必ずいつか払わなければなりません。


しかも、
 隠したことにより、
 莫大な金額を負担することになります。

だから、
 失敗をオープンにして、
 適切な対応を行う必要があるのです。


他社の失敗を
 “他山の石”として常に自社の改善を行う、

あるいは
 自社の失敗を素早く社会にオープンにして
 適切な対応を行うといった
 企業文化・企業風土は、
 そう簡単に作れるものではありません。

いちばん大事なのは、
 最終人事権を持っている社長が、
 自分で考えて不退転の決意で実行し、
 最後まで面倒を見ることです。

そうすれば
 企業文化・企業風土は変わってきます。

面倒だからといって
 副社長や対策委員会に任せる、

あるいは
 ボトムアップで行うと絶対にうまくいきません。

どんな企業もトップからしか変わらないのです。

小さな失敗を経験させる

子供のうちに失敗の訓練を行う

どんなにしないようにしても、
 失敗はするものだ。

しかし、
 重大な失敗、
 致命的な失敗をしないためには、

小さな訓練失敗を行うといいと畑村教授はいう。

「子供を育てるときに、
  あれはいけない、
  これもいけない、
 こうやれ、
  ああやれと、
  いつも親が指示していると、

 そのうちに
  指示がないと
  動けない人間になってしまいます。

かといって、
 大きなリスクからは遠ざけてやらないといけません。

そのために役立つのが訓練失敗。

たとえば、
 子供にナイフを使わせること。
失敗して
 ちょっと指を切るくらいがちょうどいい。


それによってナイフが危険なものだとわかり、
 使い方に注意するようになります。

その結果、
 重大な事故の危険が減ります。

このように、
 安全がほぼ確保されている中で失敗ができる。

そうした訓練失敗を
 普段の生活の中でも行うことが、
 すごく大事なことだと思います」。

真因は何か

企業を変えられるのはトップだけ

最近目立つ失敗に、
 情報流出や情報漏えいがあります。

これらが増えている原因は
 なんでしょうか。

すごく簡単なことです。
 「私物を仕事場に持って行かない」、
 「仕事場のものを自宅に持って帰らない」
  という約束事が守られていないのです。

なぜかといったら、
 仕事が多すぎて
 勤務時間内にやり終わらないからです。

大きな背景は、
 企業の人員配置が勤務時間内に仕事が
 終わる形になっていないこと。


仕事の量と
 人員が見合うような
 運営をしていないことです。


最初にお話しした組織運営のおかしさのひとつです。

だから
 どこかに無理がきて、
 事故が起きるのです。


根元的な部分では、
 「過労死」と「情報流出・情報漏えい」は
 同じ問題だといえますが、
 残念ながらそこまで考えている企業は
 ほとんどないでしょうね。
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